SEOがなくなったこれからの検索エンジンマーケティングとは?

SEOがなくなるとは?

「SEOがなくなる」なんて、何とも衝撃的な話に聞こえるかもしれません。しかし業界の一部では、2013年時点ですでに「SEOが死んだ」と話題になっていました。

Web担当者Forum『SEOの戦術は死すともSEOは死せず――検索の未来と「見つけられる」こと』

検索マーケティングの解析ツールとして世界的に有名なMozのブランド名も「SEOmoz」から「SEO」を取り、「Moz」に改名したのです。

▲「SEOmoz」から「Moz」への変更についてのブログ記事 ロゴも変わっている
Moz『Goodbye SEOmoz. Hello Moz!』

検索マーケティングは、もうSEOというむやみやたらに上位表示させるテクニックだけでは語れなくなったということでしょう。でも、なぜSEOがなくなると言われるようになったのでしょうか。その理由は大きく3つあります。

1.Googleアカウントによるパーソナライズ

Googleアカウントにログインした状態での検索結果は、そのアカウントに最適化されています。つまり、一人ひとりの検索結果が異なります。Googleのマップシステムのエンジニアも一人ひとりに最適なマップを提供すると発言していて、そこからでもGoogleの考え方を垣間みることができます。

もちろん、閲覧履歴が残らないシークレットモードで、上位表示を狙うケースも多いですよね。それも1つの方法ですが、パーソナライズの適応範囲が明確ではありません。どれだけの人にとっての1位なのか正確な数値を追うことはできないことを頭に入れておく必要があります。

2.GPSや近く検索で現在地に最適化

同じ検索クエリでも、検索した場所によって結果は異なります。

▲例えば、同じ「図書館」で検索しても検索結果が異なる

GoogleはスマホのGPSや、地球上のどの位置にいるのかを特定するGEOロケーション機能を利用して検索結果を出し分けています。

最近では「近く」を検索するという使い方が増えています。実際に「近くの」との掛け合わせ検索数が増えているほか、Google自体も「近くの」検索を促しています。 ▲「近くの」検索ボリュームと、検索を促すGoogle Japanの投稿

3.検索クエリによって異なる表示方法

ユーザーは検索に対して、ダイレクトに答えを求める傾向が強くなっています。スマートフォンの画面の小さいことや、急いで利用するシーンが増えたことから、スピードアンサーが求められるようになりました。このニーズに対応したのが、Googleのワンボックスアンサーです。以下のように、検索クエリに対する回答を上部に直接表示する機能が実装されています。

▲ワンボックスアンサーの例

従来のテクニカルなSEOの手法が効かなくなった

アルゴリズムは同じでも検索する人、場所、検索クエリによって、異なる検索結果が表示されるようになったのです。これは、従来のリンクビルディング作成といったテクニカルなSEOの効果が薄くなってきていることを意味します。

SEOがなぜ、コンテンツマーケティングに!?

従来のSEOがなくなるという話が盛り上がるに伴い、急速にコンテンツマーケティングが話題になりました。「コンテンツマーケティングは、SEOに代わる新たな検索エンジンマーケティング手法」と耳にすることもあるでしょう。そのように言われる所以は、どこにあるのでしょうか。

パンダアップデートからアルゴリズムの変化が加速

パンダアップデートとは、低品質なサイトの順位を下げて、良質なサイトが検索上位に表示されることを目的とした検索アルゴリズム変更のことです。これにより、従来のSEO施策のテクニックだけを利用した中身のないコンテンツは、一気に順位を下げることになりました。

▲今や効果が失われている「従来のSEO」手法の例

Googleによる、良質なサイト制作のアドバイス

一方でGoogleは、パンダアップデートに伴い「品質」を評価する際に参考となる項目を発表しています。

Googleウェブマスター向け公式ブログ『良質なサイトを作るためのアドバイス 』

かなり細かい項目ですね。しかし、どれも「検索ユーザーが何を求めているかについての、Googleなりの考え」として挙げられたものです。検索エンジンマーケティングにおいて成功するには、ユーザーニーズに応える良質なコンテンツを作る必要が出てきたのです。

従来のSEO手法が効かなくなり、コンテンツ重視になった。この一連のGoogleによる評価基準の大幅な変更が、SEOから「コンテンツマーケティング」に。と注目されるようになった理由の一つなのです。

今後のWebマーケティングを成功させるために

では、手当たり次第にコンテンツを量産していけばいいのかというと、そうではありません。よりWebマーケティングを成功させるためにおさえておくべきポイントを2つご紹介しましょう。

1.カスタマージャーニーにあわせたコンテンツ制作

ターゲットが自社と接点を持って認知し、関心を持ち、コンバージョンに至るまでのジャーニーを想定しましょう。潜在顧客、見込み顧客、顕在顧客、それぞれが知りたいであろうことから、提供するコンテンツからキーワードを決めていきます。

2.使いやすさを意識したUI

ユーザーが求めているコンテンツが見つけにくいサイトは、ペナルティ対象になります。例えば、広告やPRばかりでコンテンツの領域が少なかったり、深い階層に進まないとコンテンツがないようなサイトはNGです。Googleのサイト制作ガイドラインでも紹介されています。 ▲Googleウェブマスター ツール ヘルプ『ウェブマスター向けガイドライン』

また、2015年4月21日からはモバイルフレンドリーなサイトでないと、モバイルの検索結果順位が下がるようにもなりました。つまり、サイトが使いやすいかどうかが検索結果に大きく影響するようになったのです。

モバイルフレンドリーテスト

検索エンジンマーケティングはWebマーケティング全体を見て最適化しよう

今までのリンクビルディングで成り立っていた時代には人工的にリンクを作成することができたので、SEO会社、SEOチームが成り立つことができました。しかし、これからはWebマーケティングの1つとして考えなければならない時代になりました。

上位表示、アクセスアップと別のフェーズと考えるのではなく、Webマーケティングのひとつに検索エンジンマーケティングがあるのだと理解しましょう。

SEOの手法が効かなくなったから、次はコンテンツで対策するという対処療法的なやり方は通用しません。Googleは最終的には「ユーザーの求めるもの」を重視しています。

私たちも従来のSEO対策のような部分的な施策ではなく、「自サイトでの顧客はどのような顧客か?」「その顧客のユーザーニーズとは何か?」を中心に、サイトのコンテンツ、実装(パフォーマンス+UI)を用意する必要があります。

検索エンジンマーケティングという「木」の部分だけでなく、他のマーケティング手法も含めて見直し、全体である「森」をまず見直しましょう。

ただ、サイトは検索エンジンと通してユーザーに接しています。上記を実現させるためにも、手法として、検索エンジンにどのように見られているのか Google Search Console を見て確認していきましょう。

クエリとコンテンツ、CTRを見て分析し、ユーザーの求めるものに対応していきましょう。より本質を見据えてサイトを作ることは、結果的に成果にも結び付きます。